
イタリアン・グレーハウンドは知らない人や
犬に対して警戒心がつよい犬種です。
また、視覚ハウンドですので遠くで動くものや
匂いに敏感で、見つけたらすぐに追いかけようとしてしまいます。
思わぬ事故を防ぐためにも、
外に出るときはリードが外れないように注意しましょう。
イタリアン・グレーハウンドは少し神経質な面がありますが、
性格は遊び好きで温和、頭が非常にいいので、しつけはしやすいです。
攻撃性はありませんので、小さなお子様がいる家庭でも安心して一緒に暮らせます。
吠え癖もないので、集合住宅でも大丈夫です。
被毛は短く繊細なため、暑さ、寒さにたいへん弱い犬種ですので、
寒い地方や屋外飼育は不向きといえます。
また、人と一緒にいることを好みますのでそういった面からも
室内飼育をオススメします。
◎お散歩
イタリアン・グレーハウンドの
冬場のお散歩は洋服(コート)が必須です。
とても寒い日などは室内での運動だけで、お散歩は控えたほうが良いでしょう。
また、夏は熱中症などにかからないよう、涼しい時間帯に外に出してあげましょう。
イタリアン・グレーハウンドは活発で動き回ることが大好きなので
なにかを追いかけて走るなど、たくさん遊ぶことを好みます。
普段は毎日1時間くらいのお散歩が目安ですが
骨が細く、骨折しやすいので激しい運動には十分に注意してください。
ポカポカ陽気の日には、ドッグランに連れて行って
思いっきり走らせてあげるのもいいですね。
◎お手入れ
短毛で抜け毛が少ない方ですので、時々ブラッシングしてあげる程度で十分です。
週に2回くらいが目安で、獣毛ブラシを使用すると、毛艶がでてよいでしょう。
汚れたときは蒸しタオルで拭いてあげます。
シャンプーは、ブラッシングと、蒸しタオルでの手入れを行っていれば、
月に一度くらいで十分でしょう。
他の犬種に比べれば、お手入れはとても簡単な犬種です。
◎骨折
(症状)
患部の腫れ、痛み、歩行異常などが見られます。
(原因)
大半は、高い所からの飛び降りや、勢いあまって転んでしまったり、
交通事故などによって、骨につよい衝撃が加わる事で引き起こされます。
また、骨に腫瘍があったり、ホルモンの異常など、
他の病気が原因となっている場合は、かるい衝撃でも骨折を招く事があります。
過度なトレーニングによって、疲労骨折をまねく事もあります。
(対策)
出かける際はしっかりとリードにつなげておき、
高いところからジャンプさせないなど、注意が必要です。
食事の面でも、丈夫な骨が形成されるよう工夫したドッグフードを与えるなど、
食事管理に気をつけましょう。
◎てんかん
(症状)
原因不明で発症するケース(遺伝的疾患と考えられる)と、
脳を形成する神経細胞に異常が起こる事によって発症するケースがあります。
手足・顔面、もしくは全身にけいれんを起こす、意識をなくす、
失禁するといった症状がでます。
発作がおさまると普段の状態に戻りますが、こうした発作が何度も続くようになると
とても危険な状態となり、命にかかわる事になります。
原因不明の場合は抗てんかん薬の投与によって治療します。
てんかんの原因がはっきりしている場合は、その原因への対処療法を始めます。
適切な治療を受けるためにも、発作を起こした際の詳細な状況を
医師に伝えることが重要です。
(対策)
てんかんの予防法はありません。一度でも発作を起こした場合は、
なりやすい体質だと考え、発作がひどくなる前に獣医師の診断を受け治療を施しましょう。
◎脱毛症
(症状)
主に耳介・耳後部・大腿部の尾側・腹部で、最初は薄くなる程度ですが、
成長とともに完全に脱毛してしまう例もあります。
原因はわかっていません。脱毛以外には健康状態は良好です。
(対策)
原因不明なので対策のしようがないですが、
もし皮膚がかゆいなどの異常が見られた場合は、獣医さんに見てもらいましょう。
どんな病気でも早期発見・早期治療が大事ですね。
◎緑内障
(症状)
眼球内部の圧力が高くなることによって、目が強く充血したり、
飛び出したようにみえます。
また、強い痛みがあったり、目の色が赤や緑に見えたり、視力が低下して、
最悪失明する事もあります。
投薬をつかった内科療法と、投薬での治療は難しい場合に外科的療法が行われます。
(対策)
小型犬に発症しやすい傾向があるようです。
犬は少々見えづらくなっても、通常の生活を送ることが出来るので、
飼い主の発見が遅れがちです。
"頭をなでられるのを嫌がる"、"ひどい涙目になっている"、
"なんとなく目がにごっている"などの症状に日頃から注意する事で、
早期発見・早期治療につながります。
また、6~7歳の高齢期になったら、特別気になる症状がなくても、
定期健診を受けるようにしましょう。